空色涙 ~キミと、永遠と、桜を想う~
親友の彼女。
想いは伝わらない。伝えられない。
伝えては・・・いけない。
まるで刃物で切り裂くように、自分の想いを責めて、責め続けて。
『祐輔の気持ち、佳那は受け入れるの?』
「そんなこと、できないよ!」
あたしはすぐに答えた。
混乱はしてるけど、それだけはハッキリ分かる。
あたしは祐輔の気持ちに応えることは、できない。
だってあたしはもう、大樹に永遠の愛を誓ったんだから。
その誓いを破ることはできない。
そんなの、それこそ責められるべきことだと思う。
「それは祐輔だって分かってると思うんだ」
『そっか・・・・・・』
変わらないんだ。
あたしと大樹の永遠の誓いはぜったいに。
なのにどうして祐輔は、あんなことを言い出したの?
あたしの信じる永遠は、無いなんて。
変わるものに気付けだなんて。
ほら、やっぱり変わらないんだよ。なにも。
あたしはずーっと、このままで。
大樹と一緒に生きていくのは、決まっていることなんだから。