空色涙 ~キミと、永遠と、桜を想う~
ごめんなさいって、きっぱりと断るべきかな?
明日にでもそう伝えるべき?
でもそれで、あたしと祐輔の関係が悪化してしまったら?
そんなのは嫌だよ。
『親友じゃない』って言われたけど、あたしにとって祐輔は、今も変わらず大事な存在だ。
失いたくない。
今までの祐輔との大切な時間を、思い出を。
『佳那は、しばらくは何も言わずに普通にしていなよ』
「でも・・・」
『すぐに答えが出る問題じゃないことぐらい、祐輔だって分かってるよ』
「・・・・・・・・・・・・」
『祐輔だってバカじゃないんだから。アホだけどさ』
つい、吹き出してしまった。
佳那のおどけた口調が嬉しかった。
なんとかして、あたしの気持ちを楽にしようとしてくれているのが伝わってきて。
『爆弾宣言されちゃったんだから、それくらいは許されると思うよ?』
・・・・・・うん。
このまましばらく、時間を置いて。
そしたら元通りに戻れるだろうか?
少しだけ、形が変わったこの関係が。
まるで、何も無かったように、何も知らなかったように。
何も変わらず、ずっと、ずっとこのまま・・・・・・。