空色涙 ~キミと、永遠と、桜を想う~
背中と、両の手首を壁に押さえつけられる。
反射的にギュッと目をつぶった。
「佳那」
低い声が、驚くほど近くに聞こえて、思わず目を開ける。
祐輔の両腕の間に、あたしは挟まれていた。
前髪同士が触れ合うくらい、祐輔の顔が目の前にある。
あたしは息を飲んで、怖いほどにキレイなその目を見た。
「容赦しないっつったろ」
祐輔の吐く息が、あたしの唇に触れて・・・
「オレが、お前の殻をこじ開けてやる」
次の瞬間、あたしは祐輔にキスされた。