空色涙 ~キミと、永遠と、桜を想う~
「どうしよう・・・・・・」
頭を抱えて、床に突っ伏した。
取り返しがつかないことをしてしまった。
自分がしでかしたことの大きさに、うろたえ、怯える。
机の上から、水が滴って床に落ちた。
音も無く、一滴一滴、染みのように広がっていく。
あぁ・・・
汚れた水は旗だけでは足りずに、床までも汚染する。
汚したのは、あたしだ。
傷つけられたのは祐輔。そして由依。
あたしは、自分が傷つけたふたりに守られながら・・・
ずっと目を閉じて、耳をふさぎ、永遠を夢見ていただけ。
「ごめんなさい・・・・・・」
誰もいない教室。
たったひとり、あたしは謝り続けた。
泣きながら。
涙が伝って、鼻先から床へと落ちる。
へたり込んだ床の冷たさが、刺すように痛い。
「ごめんなさい。ごめんなさい」
謝罪の言葉は、宙にかき消えた。
誰にも届かずに、孤独なままで。
大樹との誓いを守るためなら、一生孤独でもかまわない。
そう思ったのは、ほんのついさっきのこと。
「ごめんなさい。ごめ、なさ・・・・・・」
今、あたしはこうして・・・
孤独というものの本当の現実を、これでもかと突き付けられていた・・・・・・。