空色涙 ~キミと、永遠と、桜を想う~
反論ひとつできない。
そんな気力も勢いも、もうあたしには無かった。
下を向いて黙っているあたしに、どんどんエカテリーナたちは調子づく。
ここぞとばかりに責められ続けた。
祐輔も、遠くからあたしの様子を見守るしかない。
自分が係われば、余計にあたしが責められることになるから。
それに、あたし自身が祐輔を避けているのもあった。
なにを言われても、どんな目にあっても、これはぜんぶ自業自得なんだ。
これ以上、祐輔に甘えるわけにはいかない。
そんな恥知らずなマネは、とてもじゃないけどできない。
担任に頼み込んで、旗を家に持ち帰らせてもらうことにした。
家でも作業できれば、もしかしたら間に合うかもしれない。
「間に合いそうなのか?」
「・・・・・・・・・・・・」
はい、とも、いいえ、とも言えなかった。
先生は黙ってあたしを見ている。
そしてひと言
「やるだけやってみろ」
そう言って、持ち帰りを許可してくれた。
お蔭であたしは、自分の家で作業ができたけれど・・・・・・。
まったく、その成果は無かった。