空色涙 ~キミと、永遠と、桜を想う~
机にポツンと座り、冷たい視線に耐える。
教室のざわめきの中で、あたしひとりが異質だった。
世界から、あたしは拒絶されている。
孤独だった。
孤独で、孤独で、孤独で、たまらなかった。
「奥村さん」
エカテリーナ大森が、あたしの席の前に立った。
見上げる顔は、いつも以上に厳しい。
「ちょっと付き合ってくれる? 話があるの」
なにを言われるのか、だいたい予想はついたけれど。
あたしはおとなしく従った。
どんな責めからも、あたしは逃げちゃいけないんだ。
全部、受けなきゃいけないんだ。
エカテリーナのグループに囲まれて、教室を出て行く。
他の女子たちが、そんなあたしをじっと見つめていた。
みんなそろって無言で廊下をずっと歩いていく。
一般教室から離れた、特別教室の棟に連れて行かれた。
その先の、女子トイレ。
ほとんど人の来ない、通称『説教部屋』
その中に連れ込まれ、あたしは取り囲まれていた。