空色涙 ~キミと、永遠と、桜を想う~

そんな毎日を過ごすうち、大樹はすぐにクラスの人気者になった。


毎日楽しそうな笑顔で過ごす彼は、新しい中学生活に不安がっていた皆の心を明るくしてくれたから。


「大樹、おはよう」


「おはよー、みんな」


「大樹、今日も可愛いねー」


「可愛いって言うなよぉ。それ、男にとって褒め言葉にならないんだって」


「その膨れたホッペが、ハムスターみたいで可愛いんだってばぁー」


そんな風に女の子たちに、ちょっかいだされてからかわれてた。


実は大樹も、祐輔とは違う可愛い系キャラで女子にかなり人気が高いのだ。


だって本当に可愛いんだもんね! 大樹って!


みんなが大樹を好きだった。


あたしと、大樹と、祐輔も一緒に、いつも三人で明るい毎日を過ごしていた。


・・・・・・でも実を言うと、楽しい事ばかりでもなくて・・・。

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