空色涙 ~キミと、永遠と、桜を想う~
「祐輔は、このこと知らないから助けに来ないよ!」
「逃がさないからね! 覚悟しなさい!」
エカテリーナが叫んだ。
あたしは顔を歪めたまま、その叫びを聞いていた。
逃げたりなんかしないよ。
だってこれは自業自得だもの。
全部全部、あたしの責任なんだから。
由依を苦しめておきながら、自分だけ逃げられない。
どんな目にだって、あうって決めた。
そして・・・ボロボロに傷つけられたなら・・・・・・
少しは、由依への罪滅ぼしになるだろうか?
そう思ったら、涙が出てきた。
由依、由依、由依。
ごめんね・・・・・・由依。
―― バターーーーーン!!
その時、トイレの扉がすごい勢いで全開になった。
ガラス戸が壁に激突して、割れんばかりの音をたてる。
そして、そのすさまじい音以上に・・・
あたしの耳に、信じられない怒声が飛び込んできた。
「ちょっとあんたたち! 佳那になにすんのよ!」
・・・・・・・・・・・・!
「佳那にそれ以上なんかしたら、許さないからね!」
・・・・・・由依っ!?