空色涙 ~キミと、永遠と、桜を想う~
由依なの!? ほんとに由依!?
目を丸くして、あたしは目の前の人物を見た。
そこに立っているのは、間違いなく、由依だった。
でも、自分の目がとても信じられない。
なんで? なんで由依がここにいるの?
ずっと学校を休んでいた由依が。
し・・・・・・
しかも・・・・・・
「由依!? なんでパジャマなのっ!?」
「急いでたんだもん! 着替えるヒマ無かったの!」
そう叫び返す由依は、なんと、まさしくパジャマ姿だった。
間違いない。
一度だけ由依の家に遊びに行ったとき、由依がこれ着てるのを見た。
『ウエストのゴムが、もうヨレヨレでさ。でも楽チンで手放せないんだ』
って笑ってた。
あの時の、ウエストのずり下がった、パジャマ・・・。
しかも髪全体が、ボサボサに爆発している。
しかも由依、たぶんここしばらく、洗顔もしてないよね・・・?
なんだかもう、すごい姿で。
とても本人とは信じられない。
ひょっとしてこれ、由依の生き霊かなんかだろうか?