空色涙 ~キミと、永遠と、桜を想う~
「なに!? 苦しいの!?」
「大丈夫。心配しないで」
そう言って笑う顔は、どう見ても大丈夫そうには思えない。
由依、こんなに大変な状態なのに。
なんで?
なんであたしのことなんか、助けに来てくれたの?
あたしの顔も見たくないだろうに。
「由依、あの、あたし・・・」
謝らなくちゃいけない。今、ここで。
本当は、ずっとずっと由依に謝りたかったけれど。
今まで、できなかった。
直接、顔を見ながら謝りたくて。
電話やメールで、済ませて良いことじゃないと思って。
だから・・・・・・。
・・・・・・・・・・・・。
違う。
そんなの、言い訳だ。
本音は、謝る言葉すら、見つからなかったからだ。
こんな残酷なことをしながら「ごめんなさい」のひと言なんかで、済ませられない。
なのに他に、謝罪の言葉も見当たらない。
自分の罪を知れば知るほど、謝ることが難しい。
だから由依が学校を休んで、会えないことを言い訳にした。
それをいいことに、謝罪を先延ばしにしてたんだ。
あたしって・・・どこまで情けないヤツなんだろう。