空色涙 ~キミと、永遠と、桜を想う~
いつの間にか、そう思うようになっていた。
いつの間にか、佳那の笑顔が嬉しかった。
いつの間にか、佳那のとなりが温かかった。
いつの間にか・・・・・・
佳那が、大好きになっちゃった・・・・・・。
だから余計に言えなかった。
実はあたし、祐輔のことが好きだなんて。
祐輔が目当てだったこと、見透かされそうで怖かった。
そんな汚い思惑で、近づいたんだって知られたらと思うと・・・
恥ずかしくて気が狂いそう。
そんなの絶対に言えない。
二度と佳那に、口もきいてもらえなくなる。
だから、佳那から電話で相談された時。
あぁ、バチが当たったんだって思った。
これは全部、自業自得だ。
自分がまいた種なんだって。
おまけにさ、佳那が、
『祐輔の気持ちは受け入れられない』
って言ったとき。
あたし・・・内心、喜んじゃったんだ。
ホッとしちゃったの。
ホッとしてる自分の本音に、気が付いて。
・・・・・・めちゃくちゃ落ち込んだ。
あまりに、自分が情けなくて。