空色涙 ~キミと、永遠と、桜を想う~

・・・・・・・・・・・・!


ドッと涙があふれた。


震える手で押さえきれない嗚咽が、口から飛び出してくる。


耐えるために、あたしは自分の指を噛んだ。



両目が燃えるように熱い。


胸がジリジリ焼けるように痛くて、呼吸が苦しい。


こんなにこんなに、張り裂けるほど苦しくて・・・。


それでもあたしは、受け入れるんだ。



もう二度と繰り返さない。


あの、桜を憎んだ時と同じあやまちは。


もうあたしは、絶対に時を止めたりしない。


苦しくて悲しくて、足元に水たまりができるほど涙を流そうとも。


その水たまりを、自分の足で踏み越えていくんだ。



担任が、クィッとアゴをそらした。


振り向くとそこには、由依が立っている。


あたしに負けないほどボロボロ泣きながら、必死に唇を噛みしめていた。



「・・・・・・由依!」


あたしは駆け寄り、思い切り抱き付く。


両腕を回して、由依の体を力一杯に抱きしめた。


由依の両腕が同じように、あたしを抱きしめ返してくる。

< 233 / 244 >

この作品をシェア

pagetop