空色涙 ~キミと、永遠と、桜を想う~
安心するあまりに、泣きそうになった。
嬉しい気持ちと混じり合って、胸の中がもうゴチャゴチャ。
泣き笑いみたいになっちゃって、顔がふにゃふにゃ歪む。
・・・・・・泣いちゃだめ。
大樹がまた気を遣っちゃうでしょ?
元気になってくれて嬉しいんだから、泣く必要なんかぜーんぜん、なし!
ほらほらあたし、笑って笑って!
あたしは軽く鼻を啜って、明るい声で言った。
「ずっと待ってたんだよ。大樹」
「待たせてごめん。佳那」
あたしたちはお互いの名前を呼び合った。
満面の笑顔で見つめ合い、そして・・・・・・
そのまま照れたように、お互いの視線をそらしてしまった。
な、なんだか意識しちゃうなぁ。
考えてみたら告白し合ってから、初めて会うんだもんね。
そうだよ。あたし、ついに言っちゃったんだよ。
大樹に向かって直接ハッキリ。
『好きだ』って・・・・・・。
・・・・・・・・・・・・。
顔に一気に血が集まってボッと熱くなる。
大樹の顔を直視できないよー! うわ、恥ずかしいー!