空色涙 ~キミと、永遠と、桜を想う~
・・・・・・・・・・・・。
・・・はい? え、な、なに?
「あ、ごめん大樹。今なにを言ったのか、よく聞き取れなかった」
「佳那、ボクたち今すぐ結婚しよう」
「・・・・・・・・・・・・」
「佳那、ボクたち今すぐ結婚・・・・・・」
「あ、ご、ごめん。うん、言葉は聞き取った」
確かにちゃんと、聞き取れました。
けど・・・・・・。
えーっと・・・・・・。
はい!?
け、結婚!?
驚き過ぎて、言葉が出ない。
目をパチパチさせるあたしの顔を、大樹は楽しそうに見ていた。
「じゃーん! これ、なーんだ?」
そう言って大樹が胸ポケットから取り出した物は・・・・・・
「指、輪?」
「そ。ガーネットの指輪です」
「・・・・・・・・・・・・」
「佳那の誕生石だよね? ガーネット」
あたしはポッカーンと口を開いて、大樹の手の中の指輪を見た。