空色涙 ~キミと、永遠と、桜を想う~
この先、どんなに苦しいことがあっても。
どんなに不安な日々が続いても。
あたしは自分の心に負けたりしない。
ずっとずっと大樹と一緒に戦っていく。
この固い決意を、永遠の愛を誓うよ。
あたしは強い意思を込めて、誓いの言葉に同意した。
「・・・・・・はい。誓います」
祐輔が微笑んだ。
「では、指輪と誓いのキスを」
大樹があたしの左手をしっかりと握る。
そして薬指に、ガーネットの指輪をはめてくれた。
左手の薬指に輝く宝石。
それはなんて甘い幸せな拘束。
ただひとつの愛に縛られ、これからの生涯を誓い合う喜び。
その証が、この指で赤く輝いている。
「佳那、こっちに来て」
大樹がそう言って、あたしの手を引っ張った。
あたしを、近くの背の低いベンチの横に立たせ、自分はその上に立つ。
「ボク、今は病気のせいでチビだけど、すぐに元気になって佳那の背を追い越すよ」
あたしは大樹を見上げた。
見上げる彼の姿は、とても頼もしく思えた。