空色涙 ~キミと、永遠と、桜を想う~
「そしてこの先一生かけて、佳那を守り続ける。ボクを信じて」
大樹の温かいまなざしと、温かい言葉。
頭上から降るようにあたしを包み込む、深くて強い愛。
あたしはそれを受け止めながら、唇を震わせ、涙を流す。
もうあたし、とっくに守られてる。
世界中の誰よりも強く、誰よりも勇敢な大樹の手で。
だからあたし、大樹の言葉を信じられる。
世界中の誰よりも今、幸せだよ・・・・・・。
「永遠の愛を誓うよ。佳那」
大樹が唇を寄せてくる。
あたしは目を閉じ、生涯最高のキスを受け止めた。
あたしの頬に触れる大樹の手。
重なる唇。
・・・・・・あたしは一生忘れない。
幸せの涙に満ちたこのキスを。この固い誓いを。
もうなにもいらない。
もう、なにも怖くない。
唇がゆっくりと離れていく。
大樹が頬を染めて、嬉しそうにあたしをじっと見つめてる。
あたしも感動に胸を熱くしながら、見つめ返した。
あたし、こんなにも幸せだよ。
ありがとう、大樹。大好き・・・・・・。
あたしたちは、無言のままでいつまでも見つめ合う。
祐輔が、そんなあたしたちを見守ってくれていた。