人魚と恋
校長が知ったとなると学校を本当にやめさせられるかもしれない…
今のうちに他のところも見ておいた方がいいかな…
キッチンでコーヒーを入れるためにお湯を沸かす。やかんの底から出てくる泡を見ながらこれからのことを考えた…
数日後、思っていたよりずっとたくさんの人に噂が回っていることが分かった。そして、校長の独断で無理矢理私の授業が減り、ほぼ講師と同じような立場となった。
生徒は以前と変わらず接してくれたが、給料が激減するのは正直痛かった。
突然の授業減少に他の何人かも抗議をしてくれた。
その結果、私は、校長の友人が校長をしている高校にも講師として行くことになった。
『これでまあ、なんとかいいでしょう』
その高校にも行くことが決まった時、どや顔をしながら言った校長のセリフがこれ。
さらに言うと、校長の探してくれたもう一つの高校は、私の母校だった。
それを知った中山先生はひどく心配してくれたけど、大丈夫ですと笑って頑張るしかなかった。