人魚と恋
あいつが合コン合コン騒いでから約一週間経った。
おれは机にまた突っ伏して寝てたら司路に起こされた。寝起きのおれは少し機嫌が悪い。
「わたるっわたるっ仲原航くーーんっ」
「…なんすか。」
「あ、悪い悪い。お前が寝てんの起こされんのすげえ嫌いなのは知ってるんだけどよ、どうしても聞いて欲しいんだ。」
「…何を。」
「この前、合コン合コン騒いだろ?
あれのことなんだけどさ、やっぱり一緒に行ってくれねーかな?」
「やだ。」
おれは即答して、寝ようとした。
この前嫌だって言ったのに、こいつも他のやつと同じになったのかよとか思って苛立ちはじめた。
「ちょ、ちょっと待って、お願い、事情があるんだよ、聞いてくれ」
司路がおれの頭と腕の間に手を入れて寝かせまいとしてきた。だいぶ苛立ちながら顔をあげて司路に文句を言おうとすると、そこには真っ赤な司路の顔がある。
「お前、なにそんな顔赤くしてんの」
びっくりしたおれはついそんな言葉が口から出てた。