人魚と恋
起き上がると、そこはゆうさんと妹さんが良く話をしてた教室だった。
おれは座っていた。転んだはずの頬を触ると、制服の袖の後がついている。
寝ていた…?
周りを見渡すと、そこには誰もいなくてただ暗い教室に机が並ぶばかりだった。
黒板を見つめる。すると、そこには
『来てくれてありがとう』
とだけ書かれていた。
おれはその文字を見たあと、転ばないよう足元を注意しながら教室を出て、ゆうさんの学校を後にした。