人魚と恋
優美-ゆうみ-
私は、小さいころから何と無く学校の先生になりたかった。その想いは高校3年の進路を決める時にも変わらず、大学に行ってももちろん変わらなかった。
でも大学を卒業して、先生の免許を取った時、夢が叶ったとは思わなかった。
私にとって夢が叶ったと思ったのは自分の受け持つクラスの第一号の子たちが卒業した時。あの時は凄く感動した。
その時は、先生になってまだ3年しか経ってなかったけど、これが先生か、って改めて実感もしたし、責任も感じた。
それと一緒に、なにより先生になって良かったって思った。
だから、あれから2年経ち、先生を続ける今も、先生として誇りを持って、頑張ろうと思っている。
だから、だからっていうのも変だけど、友だちに合コンとかに誘われても仕事が楽しくて、合コンに行く暇があったら生徒たちのことを考えたり、クラスのための何かをしたいって気持ちが強かった。
昔から色恋沙汰は苦手で、本当に好きで付き合った人はいなくて、みんな何と無く付き合って、別れて、の繰り返しだった。
そんなある日の出来事…