アオゾラ

手より大きいボールを
床に付き、何度も何度も
ゴールへと飛ばす。

でも全然入らない…


ラスト一球。
ゴール目掛けて飛ばした─
リングに¨ガコッ¨と当たり
¨ポトリ¨と床へ落ちた。

「おっしぃ〜っ!」と大きな声で言う。

汗塗れで息が荒く
久しぶりに運動したせいか、
あちこちが痛い…。

すると横から──
「下手っぴ」と吉原の声

私は驚きながらも、
「うるさいっ」の一言。


吉原は足元にあったボールを拾い。
ゴールからとっても離れた所で
ボールを飛ばし
綺麗な弧を描いたボールは
¨シュパッ¨とゴールに納まった。

私は思わず「うまっ─」と
声を出した。

すると吉原は、
「だてに毎日鍛えてるわけじゃねーんだよっ」と笑って言った。
< 7 / 13 >

この作品をシェア

pagetop