金木犀のアリア
3話/風が吹いている
『「幸せ」と云う字は不思議な字だ』誰かが言った。
理由はこうだ。
「辛いと云う字に1本多い。
それだけで全く違った意味になる。
1本のプラスαは、果たして何なのか?
詩月は、ふと考えてみる。
窓辺から見上げる空は、吸い込まれるほど青いのに 温度調整された部屋に閉じ籠った飼い猫のようだ。
練習室でヴァイオリンを弾いてみる。
ただ演奏する。
詩月には、他に何も策がない。
60半ばにして逝ってしまったリリィ。
『「生きている」ことが辛いなら死んでしまえばいい』と歌って、バッシングされた若い歌手がいたのを思い出す。
死にも色々な理由があるんだろうけれど。
詩月は、人様があれこれ口出しなどできないだろう?と思うこともある。
理由はこうだ。
「辛いと云う字に1本多い。
それだけで全く違った意味になる。
1本のプラスαは、果たして何なのか?
詩月は、ふと考えてみる。
窓辺から見上げる空は、吸い込まれるほど青いのに 温度調整された部屋に閉じ籠った飼い猫のようだ。
練習室でヴァイオリンを弾いてみる。
ただ演奏する。
詩月には、他に何も策がない。
60半ばにして逝ってしまったリリィ。
『「生きている」ことが辛いなら死んでしまえばいい』と歌って、バッシングされた若い歌手がいたのを思い出す。
死にも色々な理由があるんだろうけれど。
詩月は、人様があれこれ口出しなどできないだろう?と思うこともある。