金木犀のアリア
5話/カデンツ
ヴァイオリンコンクール本選。
詩月は、予選通過者の演奏に耳を傾けていた。
自分の出番が近づくにつれ、緊張が高まり不安になっていく。
安坂がいつになく弱気な詩月の様子に気づき、声をかける。
「おい、ロビーへ出て深呼吸してこい」
安坂は詩月の腕を掴み、ロビーへ連れ出す。
「!?――安坂さん」
詩月は頼りない声を出す。
「お前さ、今日まで練習してきたんだろ。
自分の実力信じないで何を信じるんだ」
安坂は厳しい口調で言う。
「今日はリリィのためにヴァイオリンを弾くんだろう?
間崎准教授にリリィの思いを伝えるために、あの曲を弾くんだろう!しっかりしろよ!!」
安坂は震えている詩月の手を握りしめた。
詩月は、予選通過者の演奏に耳を傾けていた。
自分の出番が近づくにつれ、緊張が高まり不安になっていく。
安坂がいつになく弱気な詩月の様子に気づき、声をかける。
「おい、ロビーへ出て深呼吸してこい」
安坂は詩月の腕を掴み、ロビーへ連れ出す。
「!?――安坂さん」
詩月は頼りない声を出す。
「お前さ、今日まで練習してきたんだろ。
自分の実力信じないで何を信じるんだ」
安坂は厳しい口調で言う。
「今日はリリィのためにヴァイオリンを弾くんだろう?
間崎准教授にリリィの思いを伝えるために、あの曲を弾くんだろう!しっかりしろよ!!」
安坂は震えている詩月の手を握りしめた。