ご主人様に監禁されて

「おはよーご主人様ぁ」


「ございます、つけろよ」


モソモソと上半身だけ起こした彼女。


リンカーングリーン色の髪の毛に、ミルクのように白い肌。

世に言うダイナマイトボディを白いネグリジェに隠している。


顔は可愛い系。


国崎メイという名はハーフらしくないが、体はハーフらしい。


「ふぁあ……今日はお仕事です?」


「仕事だ。ほれ」


朝食にクッキーと紅茶とは少ないが、彼女は朝食べたがらない体質だ。

ルイは机にそれを置いた。


「わぁっ」


目を輝かせてベッドのから離れる。


そして紅茶が置かれた机にダッシュし、椅子に座る。


「いただきますですっ」


かり、と小さく音を鳴らしてクッキーをかじる。


「今日は家庭教師が来る」


「…おべんきょですかぁ〜」


顔は曇らせるが、メイは16歳。

普通なら高校に通わねばならない年齢だ。

が、ルイがそれを許さず。

部屋から出したくないとの理由で、週4で家庭教師をつけている。


「…家庭教師さんが怖いから嫌なのです…」


はぁ、と憂いを帯びた声音で呟いた。

すると。



「家庭教師がか!?何があったのだ!」



ルイが顔色を変えて怒鳴りだした。
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