ご主人様に監禁されて
「そうですよ社長…気を強く持って。
あの子にとって外に出ることは、本当に必要なことだったんです」
前向きになった考えに安心して、野崎は続けた。
「カワイイ子には旅をさせろ、そう考えれば、少しは楽観的に見れますよ」
「……そうだな」
ルイはまた外を眺めた。
あの子は、いつも部屋からどんな目で外を眺めていたのだろう。
憧れていた?恐れていた?
一言も出たいなんて言わなかった彼女を思い出し、胸をいためた。
出たいと言える環境を作ってやるべきだった。
そうすればこんなことにはならなかったのだ。
後悔と反省を考えていた時だった。
突如、その目の前の電話が鳴り始めたのだ。