初恋の女の子〜あの子にあえたなら〜
親友
「はあ、やっと仕事納めだ。」 年末、この瞬間を迎えている社会人のほとんどがこの瞬間を待っていたことだろう、なぜなら待ちに待った正月休みだからだ。この休みを使って海外に行く人もいれば家で好きなだけごろごろしている人もいれば、家族サービスにいそがしいが仕事より全然楽だと思う人もいるだろう。しかし、都会で独り暮らしで恋人もいない人はとりあえず、実家に里帰りが定番だ、僕自身その一人である。僕はある会社の営業部に勤めている一般的な平社員で普通のサラリーマンの沖田宗次郎、二十五才で名前は立派だけど完全に名前負けしており、特に優れたところはなく、仕事のできる方ではないができないわけでもなく、上司に怒られる日々でもなく、仕事仲間とはとりわけ仲は悪い方ではないが貧乏生活をしているため毎日仕事が終わると家に直行するしかない日々でなんの刺激もなく、「このままでいいのかなー」が口癖になってしまった、少し挫折している社会人だ。