初恋の女の子〜あの子にあえたなら〜
バスはゆっくりと走っていた、人はあまり乗っていないのか沈黙の空気が流れていた、俺と咲子ちゃんはまだ話せないでいる、俺は話す事やきっかけを頭の中で考えているがわからない、咲子ちゃんは俺の方を見ようとせず、下を向いている、怒っているわけではないようだ、泣いているのだ。 バスに次のバス停の名前を放送していた、すると停まりますのボタンを押した人がいた、咲子ちゃんだった。 咲子ちゃんに俺は「ここで降りるの?」と聞いたら咲子ちゃんは顔を俺の方に向けて「怒ってるの?あんなこと言ったから。」と言ったので俺は優しい口調で「怒ってないよ、さっきの事は咲子ちゃんの正直な気持ちだから、僕はそれを聞いても怒らないよ、同じ気持ちで嬉しかったんだよ。」と言ったら、咲子ちゃんは泣きながら俺の胸に飛び込んできて泣いた、今までで一番大きい声で沈黙の空気の流れたバスに響き渡るほどに、周りに人がいないのは幸いだ。 でも咲子ちゃんにもわかっていた、まだ2日近く一緒にいるだけだが、かけがえのない人に俺はなっていた、そしてその俺と別れなければならない、小学生の咲子ちゃんには過酷な事だろう、大人の俺でさえ、耐えられそうにない。