初恋の女の子〜あの子にあえたなら〜

咲子ちゃんは俺が抱き締めていた胸の中から「写真を見せて、楽しみだな。」と言ったが涙が止まっているものの作り笑いをしているのがわかる、最後ぐらい明るく別れたいのだろう、俺はもう一度ぎゅっと抱き締めてから咲子ちゃんを離して手に握っていた封筒から写真を取り出した。
俺はもう一度、写真を見て咲子ちゃんの成人式の写真であることを確認して、咲子ちゃんに写真を裏返しにして渡した、俺は咲子ちゃんがこの写真をみたら過去に戻ってしまう、そして二度と会うことはない、だから最後までずっと見ておこう、俺の人生で一番愛した人だから。
咲子ちゃんが写真を裏返そうとしてやめた、そして俺に「お兄ちゃん、やっと願い事が叶うときがやってきて嬉しいと言いたいけどやっぱり悲しい、お別れはつらいよ、この写真をみたら元の時代に戻ってしまう、昨日から今まで楽しくて未来が見れるなんて夢のようだった、お兄ちゃんがいなかったらこんなに楽しくなかったと思うから本当に感謝しているよ、本当にありがとう。」と言った、咲子ちゃんの目にはもう迷わない決意が伝わるかのような強い眼差しを感じた、そして咲子ちゃんは写真を表向きに返して写真を見た。