初恋の女の子〜あの子にあえたなら〜
俺は咲子ちゃんの頭を撫でようとしたら、咲子ちゃんの周りの地面から光り輝く小さい星のようなものが無数に出てきた、その無数の光が渦を巻くようにして浮かび上がり咲子ちゃんの周りを動き取り巻いている、一度見たことがある光景だ、俺の祖母が過去に戻るときと同じ現象だった。 俺はこれが最後の時だとわかり、咲子ちゃんに「絶対に負けたらダメだよ、病気なんかに負けてはいけない、がんばるんだよ、咲子ちゃん、強く優しく生きるんだよ、俺は咲子ちゃんが好きだ、約束したこと絶対忘れないでくれ。」と強く大きく咲子ちゃんに叫んだ、近い距離だったが気持ちをこめたかったから自然となってしまったと思う、咲子ちゃんは俺に何かを言おうとしたが光が眩しくなりすぎて俺は目を閉じてしまった、それはわずか二、三秒足らずだったがその間に咲子ちゃんが渦巻く光と共に消えてしまった、最後の顔は泣いていたけど笑顔だった、多分、さよならを言おうとしたんだ、俺はそう思って地面に膝をついてまだ残っている光を手にとり、俺はまた泣き始めた、再び込み上げてくるこの二日あまりの日々の思い出と悔しさと切なさ、そして別れの悲しさで俺の心を埋め尽くすようにして。
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