初恋の女の子〜あの子にあえたなら〜
帰宅後。
目の前に小さな星が無数に輝いていた、それが私とお兄ちゃんの境界線になるような壁になった、そして星の光がなくなるとそこは公園ではなかった、どこかで見たことがある景色、右側には建物がある、暗くてわからなかったがここは最初にお兄ちゃんたちと会った神社である。未来から帰ってきたのか、それともすべてが夢だったのかわからない、周りには人がいない、夢なら願い事をする前の大晦日の晩なら人が一杯だったから夢ではない、私は未来に行って願い事を叶えて現在に戻ってきたのだ。 普通なら嬉しいはずだけど今は悲しみで一杯、お兄ちゃんに会いたくて会いたくて会いたくて会いたくてそれだけを思っていた。 私の初恋は願い事をする前に混雑した神社であった男の子、その男の子は私からぶつかったのに心配してくれて守ってくれた優しい男の子、顔を合わせてくれなかったけどその手は優しく暖かかった。お兄ちゃんの手も大きさが違うけど優しい手だった、あの男の子と同じ温もりの手だったからお兄ちゃんはあの男の子の成長した姿だとすぐにわかった。だから最初からお兄ちゃんは信用ができた、この人なら私の願い事を叶えてくれると思った、守ってくれると思った。
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