初恋の女の子〜あの子にあえたなら〜

思い出

俺たちそして店中の人達がおめでとうと言い合いながらザワザワしていた。
この瞬間、居酒屋ではよくある風景である。正月だけは全然知らない他人同士でもなぜか乾杯をしてお互いに「明けましておめでとう、今年はよい年でありますように。」と言っていることが少なくない。そしてそのままいくつかのグループが一緒になってしまって騒いでいる。こういう場ではナンパも容易いことだが女だけのグループなんてなかなかいないものだ。特に居酒屋では少ないだろう、この店にも女だけのグループはいなかった。俺たちもまわりと「おめでとう」と言っただたけでどこかのグループに混ざることもなかった。それよりもさっきのビールイッキ飲みで孝介をのぞいてクラクラとし始めた、孝介は相変わらずお酒を飲んでおり、さらに今から焼酎のお湯割りをのむみたいだ。やはり酒豪だ、うらやましいと思いながらうとうとしていた。憲一は水を飲んで少し回復したみたいだけどおれは眠くなってきた。すると孝介が十分寝てもいいぞと言われたので寝ようとしたら憲一が鞄から何かを取り出した、もしかしておれが寝た瞬間何かをするつもりではと思い、必死に起きようとしたが力尽きてしまった。