初恋の女の子〜あの子にあえたなら〜
そしてしばらく下を向いていた、生きる力がなくなっていく、ここで負けてはいけないのだが負けてしまいそうだ、立ち直れそうもない。すると頭の中に咲子ちゃんと初めて出逢った日、再会した日から別れる日までの思い出が走馬灯のように浮かんできた、あの時、食べた焼きそばやオムライスの味が口の中でするような感じがした、咲子ちゃんと手を繋いでいた事を思い出すとなぜか俺の手にその温もりがあるように思えてきた、そして隣を見ると咲子ちゃんが座っていて俺の方をみて微笑みかけて消えた、幻影をみているのだ、俺の前に俺を呼ぶ声が聞こえたようだったので前を向くと白いワンピースを着た大人になった咲子ちゃんが微笑みながらクルクルとゆっくり回って俺を見ていた、俺は立ち上がって触れようとしたら消えてしまった、また幻影だ。 そして今度は後ろに誰かがいるような気配がしたので振り向くとバスケットボールを持ってユニホームを着た咲子ちゃんがいる、今度は高校生くらいだった、高校生の咲子ちゃんはドリブルをしている、俺はあの勝負の約束だと思って、ボールを取りにいったらあっさりとかわされてしまった、負けじと取りにいくがなかなか取ることができない。