初恋の女の子〜あの子にあえたなら〜
おれの祖母はこのお参りの半年後に急に他界したのだ。俺にとってはなにかと親に内緒で小遣いをもらったり、昔のあそびや不思議な話(おとぎ話みたいなもの)をおしえてもらったりしてどちらかといえばおばあちゃんっ子だったからそういうことでも印象に残っている。そして大晦日の夜になった、おれは父親と母親とでまずは憲一の家に向かった。そして孝介の家によったんだか孝介の妹も行くことになったのでいつのまにか大人数になってしまってこれはこれで楽しい感じがした。孝介と憲一の両親から何度もよろしくお願いしますと頭を下げられて父親は少し戸惑っていたがなんか気が引き締まる気持ちになった顔をして先頭を歩き出した。父親の気持ちになれば子供四人と老人一人であの人混みの激しい(都会の混み具合ほどではない)中でみんなをはぐれさせずに怪我のないように無事に帰さないといけないのだから今思えばとても疲れることだろう。しかしその時はそんなことは微塵に思わず、父親は緊張しているだけだと思って憲一と孝介で三人で話したりときに走って父親に怒られたりして祖母と孝介の妹は二人で祖母のおとぎ話を孝介の妹に話ながら父親を先頭にして神社に向かった。
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