初恋の女の子〜あの子にあえたなら〜
時治(時の神様)の仕業
俺と咲子ちゃんは、憲一と静香さんと孝介と仁美さんと一緒に、その住所に向かうことにした、あのとき行けなかったあの住所だ、あのとき、すれ違ってからもあの住所に行こうとは思ったが、なぜか勇気がでなかった、それは恥ずかしいからか、怖いのかはわからなかったが、そこに行こうとすると不安感が出てきて行けなかったのだ、そしていつのまにか忘れようと努力していた。それが今になっていくことになるとは、思わなかった、そして何よりも当時とは行く目的が違っていた、咲子ちゃんに会いに行くのではなく、今、ここにいる咲子ちゃんが、俺の初恋の女の子の咲子ちゃんであると言うことを確かにいくためである。俺は咲子ちゃんが、もし今、ここで俺と手を繋いでいる咲子ちゃんが、初恋の女の子である咲子ちゃんだったら、俺はあのときの念願であった友達になりたいという願いは叶うことになるのではないかと思った、俺は今、この咲子ちゃんに対してどう接するべきかわからなかった、今までは迷子になった小学生のかわいい女の子であったが、今は俺の初恋の女の子であるということになる、俺はその事を伝えるべきか、『やさしいお兄さん』を演じるべきなのか迷っていた。
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