初恋の女の子〜あの子にあえたなら〜
宗次郎の思い。
例の住所に着いた、その住所の家は最近作られたものらしく一階には車庫があり、二階と三階に部屋がある縦長の家であった。
咲子ちゃんは「ここの家もかわっている、ここまでくる道のりは何となくわかったけどこの周りは全然違うよ、ここがおじいちゃんの家なの?」とおれに聞いてきたが俺にも実際はわからない、調書には渡 信雄と書いており、住所は、この辺りで間違いないはずだが、調書自体が十年以上前のものでお巡りさんもここがどうなっているのかはわからないらしい、しかも、この家の主は御手洗という名前らしい、隣の家もその隣にも向かい側にも渡という名前の標識はないみたいだ。俺は咲子ちゃんに「住所はあっているよ、この家を訪ねてみるよ。」と言ったので咲子ちゃんは不安な顔だったが頷いた。 インターホンを鳴らした、何て言えばいいかわからないけど行動あるのみである。インターホンから「はい、どちらさまですか?」と聞いてきたので俺は「こちらに渡信雄という方はいらっしゃいますか?」と聞いたが「いえ、そういう方はいませんが?」と言ったので俺は「前にこちらに住んでいた方のことはわかりますか?」と聞くと「わかりません。」と言われた。
< 83 / 200 >

この作品をシェア

pagetop