初恋の女の子〜あの子にあえたなら〜
そして咲子ちゃんが泣いている間、近くの公園で俺たちは一緒になぐさめていた。 俺は子供に生きることと死ぬことを教えるのは、とても難しいことだと思った、自分が咲子ちゃんに言ったことは正しい事とは言い切れない、もっと正しい言い方があったのではないかと悩み始めた、俺たちの親はどんな風にして教えたのか聞きたくなってきた、おれは子供がいないが子供の教育について勉強するべきだと思った、それは憲一と静香さん、孝介と仁美さんも同じことを思ったらしく、公園に行く間におれと咲子ちゃんの後ろで少し距離をおいていたが話している事は少し聞こえていた、子供の育て方の難しさについて真剣に話し合っていた、教育に真剣に向き合おうとしていた。俺は咲子ちゃんに言った言葉『辛いことから逃げてはいけないよ』という言葉が今の自分にも思い当たるところがあった、都会で働き、辛い事ばかりで母親の『実家に戻ってくるかい?』という言葉に甘えようとしていた、逃げてはいけないんだ、もし、大人になった咲子ちゃんがどんな辛いことからも逃げ出さずにいたらそんな咲子ちゃんに見せる顔がない、俺は、もう少し都会で頑張ろうと決意した、強くなるために。