あなたの虜 。


「女相手に嫉妬なんて、愛されてるね。ふふっ」


そう言うとみゆちゃんは

トイレにいってしまった



「ねぇ、はじめくん。嫉妬?」


「...。」


そっぽを向いたはじめくんは

聞こえないふりをしている



ぼそっ


「...嫉妬しました。」


「ふふっはじめくん可愛いね」


「あんまり可愛いとか言うなよな。」



そういったはじめくんの顔は

いつの間にか獲物を捉える目になっていた



「はっはじめくん?」


「由美が悪りーんだよ?」



ぐいっ



チュッ




誰にも見られないように


教科書で隠したはじめくん




「なっなっ!?」


「隣の席だとこういう特権があったんだな。ふふっ」


それはとても楽しそうだった...。



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