あなたの虜 。
うぅ〜
壁に手をつきながら歩くのがやっとだ
保健室はあと100mほど
あそこの曲がり角を曲がれば...
グイッ!!!
「ぅ...きゃっ!?」
「...うきゃ?」
「はじめくんっ...うぅ〜。」
急に腕を引っ張られて、
驚いたあまりお腹に力を入れるのを忘れていて、痛すぎて思わずその場にしゃがみこんでしまった...。
「...ほら、乗って。」
私の前にしゃがむはじめくん。
「っ!! あと少しで保健室だから大丈夫だよっ!」
「いいから...。」
「あのっ。...っ!?」
「おとなしく言うこと聞かないのが悪い...。」
うっ、嘘でしょ〜!?
私は今、はじめくんにお姫様抱っこをされている。
こんなの初めてで、ドキドキが止まらない。