YUME話
「どうぞ。女御様。」


にっこりと笑って「あの方」へと差し出した。


普通にしていても十分可愛いが、この子は笑うと更に可愛い。



「あの方」は戸惑ったような顔をしてそれを受け取った。

どうやら、この子も「あの方」の視線に気づいていたようだ。




「ありがとう。二の君。」



「あの方」は、この子を恐れている。


自分の産んだ子、一の君よりも何倍も愛らしく、聡明だから・・・
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