先輩、私恋してるっぽいです。
もう、今日の涼は一段とうるさい。
一体何があったんだ。
もしかして私のせいだったりしないよね?
「癖ってね、直そうとしても直らないんだよ?」
「直そうともしてない奴が言うかそれ」
「…たまーに……極たまーにね?」
「架乃まじでこいつ頭やべーよ」
「そんなん知ってるし~」
架乃のその相変わらずの興味無い感というか冷めてる感が好き。楽。最高……とまではいかないか。
自分の爪を見ながら、「陽奈は授業受けなくても頭いいから先生もなんも言えないもんね~」という架乃さん。
その通りだよね。
なんだけどさ、わざわざ世話係とか作る神経とかそこでなんも言わない辺り、先生ってそんなもんなのかなってなる。
「本当サボリとかもう勘弁してくれよ…」
最終的に気が落ちていった涼は、とぼとぼと自分の席に戻っていったのであった。