ベランダから見える星
しゃがみ込み頭を腕で抱え込むようにし体を震わせた。


何が千香をここまで追い詰めている…?



「どうした…って千香!?」


私の部屋から顔を出した実は千香を見るなり駆け寄ってきた。


実が千香の肩にふれた。


と思った瞬間。


バチンという乾いた音がした。


千香が実の手を払ったのだ。


千香は“見ている"ようで“見ていなかった"。


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