ベランダから見える星
「お願いします…
 やめて下さい…っ」


千香は呪文のようにこの言葉を繰り返した。


私達はどうすることも出来ずただ立ち尽くしていた。


しばらくすると千香は少し…ほんの少し落ち着いたみたいだった。



「せ…い……」


千香が私の名前を呼んだ。


ただそれだけなのに皆がホッとしたのが分かった。


それは私も一緒だった。


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