ベランダから見える星
「あっそういや実が先に店行ってるって。」


「「もっと早く言えっ!」」


すっかり忘れてた様子の音緒は私達に怒鳴られて顔を歪めた。


急いで校門を出る私たちの前をタクシーが通った。


千香はツカツカとタクシーに近付き何故か呼び止めた。



「伝えるの遅くなった罰としてタクシーで行こ。
 勿論料金は音緒持ちよ?」


千香の恐ろしい笑顔に音緒は何度も首を縦に振った。


好意に甘えてタクシーに乗り込む私の腕を掴む奴が1人。


< 161 / 401 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop