ベランダから見える星
父親の存在
変わったことが2つ。


1つは拓海はあの日以来よくカメラを片手に出掛けるようになったこと。



「帰ろう,拓海。」


あの日私がそう言ったのは日付を跨いだ頃。


帰り道では音緒の父親のことを話し合い,翠さんに聞くまでは聞かなかったふりをすることになった。


2つ目は夕食に皆が揃わなくなったこと。


実は合宿で2日前から家にすらいなくて,私は毎日翠さんのところに行ってていない。


ご飯は拓海に任せっきりだ。


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