ベランダから見える星
「どうかしたの?」


「え…」


「静ちゃんが帰ってくるなんて余程のことでしょ?
 いつもなら電話かメールで済ませるじゃない。」


何でもお見通しですって感じの翠さんも相変わらず。


音緒の事を聞きにきた。


でも冷静に考えてみると私なんかが聞くことだろうか。



「音緒くんのことを聞きにきた。
 違う?」


「えっ…」


「三井くんに聞いたわ。
 彼は大学の後輩なの。」


どこか落ち着きがない翠さんに私は不安になった。


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