ベランダから見える星
すると,もう何も聞かない,とでも言うように首を竦めた。


しばらくして見えたマンションに私は足を止めた。


理由?


そんなのもちろん…『昨日』のことだ。



「音緒とか結構怒ってたよ〜?」


…やっぱり?


でも今の時間に音緒たちはいないはず。


そう自分に言い聞かせて,私は中に足を進めた。



「よぉ不良少女。」


「おかえり。」


…こんな時間に何故かいるいつも通りの拓海と不機嫌窮まりない音緒。


拓海はともかく,音緒は学校をサボったはず。


だいたい『不良少女』とか絶対音緒に言われたくない。


それに“少女"って歳じゃないし。


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