ベランダから見える星
「うちの息子かっこいいのよ〜
 っていっても中学までしか知らないんだけど。」


にしゃあっと笑った顔がとても音緒に似ていた。


その時,だいたいのことを悟った。



「佐々木さん,この人もしかしなくても…」


「音緒の母親よ。」


「えっこの娘,音緒のこと知ってるの!?」


まさかとでもいうような未緒さんに頷いて見せると,未緒さんは佐々木さんの後ろに隠れた。


意味不明な行動に,思わず未緒さんを目で追ってしまった。


不意に目があったとき,音緒の綺麗な顔は母親譲りなんだなぁ,としみじみ思った。



「この娘は静ちゃん。
 音緒と…あと3人の子達と一緒に暮らしてるのよ。」


佐々木さんの説明に未緒さんは困ったような表情を見せた。


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