ベランダから見える星
黙り込む京介に苛々が募る。


あの人と一緒に私を馬鹿にすることは沢山あったけど…


あんたが私に優しくしてくれたことがあった?


庇ってくれたことがあった?



ヴ-ッヴ-ッ


嫌な雰囲気を消すように鳴った私の携帯。


サブ画面を覗くと翠さんからの電話。


私は断りも入れず通話ボタンを押した。



「もしもし」


「翠が病院に運ばれたっ
 今から来れるか?」


…なんでお父さん?


翠さんが病院に運ばれた?



「何で運ばれたの?」


「いきなり腹が痛いと言うから救急車を呼んだらどうも深刻らしい。」


「…わかった,すぐ行く。」


私はお父さんの言葉を聞く前に電話を切った。


無言で立ち上がると,京介が『どこ行くんですか』と声を張り上げる。



「病院。
 あんたに構ってられないから帰って。」


私は,京介の腕を引き,家の外へ出した。


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