ベランダから見える星
私が詳しく話すように拓海を促すと『俺もよく分からねぇ。だいたい今の兄貴,頭のネジ飛んでる。』と頭を抱えてしまった。


頭のネジが飛んでるって…仮にも数年ぶりの再会なのに。


しかも待ち焦がれていた。



「だから悪かったって。
 俺だって色々あったしさぁ。
 それより静ちゃん綺麗だね〜
 お兄さんとどこか行かない?」


えと…


話しに聞いていた感じとは違う気がする。


拓海が頭のネジが−…とか言っていたのは私が感じたところだろうか。


拓海に視線をやるとお兄さんを疑いの目で見ていた。



「もう帰ってくれない?
 みんな帰ってくるし,話すことなくなったし。」


確かにそろそろ皆帰ってくる。


あっご飯の準備何もしてない。


今から始めたちゃっていいかな…?



「こいつの存在無視して構わねぇよ。
 ってかまじで帰れ。」


拓海の言葉に頷くわけにもいかず,私は事の成り行きを見守ることにした。


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