ベランダから見える星
ぶつかる本音
翠さんと静奈が退院して少し経った頃。


私は,翠さんの料理下手と育児の大変さを言い訳に毎日ここに通っていた。


本音を言えば,静奈に会いたくてだ。


そんなある日,翠さんがお父さんに『静ちゃんのことなんだけど』と話を持ち掛けているのを見た。


内容は…怖くて聞けず,私は静奈を見ていた。


やっぱり私は邪魔なんだろうか。


本当の子供がいるんだから,他人の子供なんて邪魔なだけなんじゃ…


そうマイナス方向へと考える。


だってこの家に私は……



「静ちゃん?
 どうしたの?」


いつのもこの優しい笑顔が怖い。


あの人もそうだったから。


同じように捨てられるんじゃないだろうか。


家族になれるんじゃないかって…思ってたのに。


やっぱり無理なんだろうか。


私に“幸せ”は訪れないのだろうか…


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